
鉄と新たな 価値を見出す

横山 拓実
(愛称:カルロス)
三代続く、岐阜県 各務原市にある町工場の三男
祖父の代からある鉄工所の技を
独自のクリエティブな発想と組み合わせ
オリジナリティ溢れる家具やサウナ
アウトドアの道具といった
現代にマッチしたモノ造りを通して
鉄の魅力を伝えている

戦後から託されたバトン
戦後間もなくの頃、何もないところから
祖父と祖母が二人で昼夜問わず働き
少しづつ貯めたお金で
今の鉄工所を建てたと聞きました。
祖父が亡くなったとき
本当に多くの方が別れに訪れたのをみて
沢山の方に支えられながら
信頼させれる仕事をしてきたんだなと
子どもながら感じていました。
それは今も変わることはなく
町中で家の話をすると
「お前、寛永(会社の名前)さんのところの孫か」
と言われます。
この続くバトンを託された今
僕だからできるやり方で
次にバトンを渡していきたいと考えています。

鉄でできた鳥居が伝えてくれた事
子どもの時から毎年、初詣に行っていた神社があります。
その神社の鳥居は物心つく前から鉄でできていました。
当たり前すぎて、深く考えた事はありませんでしたが
他とは違うなとは思ってはいました。
25歳のとき僕は北海道に住んでおり
家業を継ぐことは考えていませんでした
ある時、祖母と話していた時に
「あの鳥居はおじいちゃんが作ったんだよ」
と言われました。
その時、人から愛されるモノを作れることは
モノ作りする人にとって幸せなことだし
祖父は僕が17歳の時に他界しているのですが
ある意味まだ生きているなと思いました。
その時、この鉄工所は
未来に残していかないといけないと思い
実家に戻ることを決め
今も鉄を通して愛されるモノを作っています。
作品ができるまでの過程
作品ができるまでの過程

1.スケッチ
作るモノのイメージを軽く絵に描き出します
ここで作るモノの大部分が決まります

2.製図
スケッチを元に、鉄の正確な寸法を出す為に図面を作成します
プラモデルでいう設計図のようなものです
数mmズレるだけで全体は歪み
真っ直ぐに立つこともできなくなるので
ここが最重要工程です

3.切断
図面を元に、形や厚みの違う鉄の材料を
必要なカタチ、数を切っていきます

4.溶接
切断した材料を繋ぎ合わせて
溶接していきます
溶接には熟練の技術が必要であり
ここが鉄工所の腕の見せ所です

5.塗装
鉄は薄く油がコーティングされています
それを綺麗に拭き取り
錆びないように
長く使ってもらえるように
ペンキで塗装します
ここまでの工程を経て皆さんに
使ってもらえるモノが出来上がります

使われなくなった鉄を使う
仕事の中必ず出てきてしう鉄の余りがあります
基本的な方針として僕の作る作品には
これらの使い道のなくなってしまった鉄を
新しい価値を見つけて使うようにしています
そうやって止まってしまったモノを
循環の中にかえして
祖父の作った鉄の鳥居のように
僕の作ったモノで
人に長く愛着を持って
沢山の思い出を作っていただいたいです。










